-
トップ
>
-
よみもの
山田とも
付かず
石橋とも付かずでお茶を
濁して
居たのです、
其頃世間に
持囃された
読物は、
春のや
君の
書生気質、
南翠君の
何で有つたか、
社会小説でした、それから
いつ頃からの風俗か知らぬが
蒲団から何から何までが赤いずくめで、
枕許には赤い木兎、赤い達磨を初め赤い
翫具を列べ、疱瘡ッ子の
読物として
紅摺の絵本までが
出板された。
第二には、
偉い
婦人の
傳記である。
從來、
婦人の
讀物といへば、ジヤン・ダーク
傳とか、ナイチンゲール
傳とか、さういふものを
推薦する
人も
少くない。