“やッつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
八歳46.2%
遣附38.5%
八箇7.7%
遣着7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
猛然として憶起おもいおこした事がある。八歳やッつか、九歳ここのつの頃であろう。雛人形ひなにんぎょうきている。雛市は弥生やよいばかり、たとえば古道具屋の店に、その姿があるとする。
夫人利生記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「してこいなと遣附やッつけろ、や、本雨だ、威勢が可いぜえ。」
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
マーキュ 猫王ねこまたどの、九箇こゝのつあるといふ足下おぬしいのちたッたひとつだけ所望しょもうしたいが、其後そののち擧動次第しこなししだいのこ八箇やッつたゝみじくまいものでもない。
止せ、と退しさる、遣着やッつけろ、と出る、ざまあ見ろ、と笑うやら、痛え、といって身悶みもだえするやら、一斉に皆うようよ。有触れた銀流し、汚い親仁おやじなら何事もあるまい、いずれ器量が操る木偶でくであろう。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)