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やりぱな
雲から投出したような
遣放しの空地に、西へ廻った日の赤々と
射す中に、大根の葉のかなたこなたに青々と伸びたを
視めて
その職員室
真中の
大卓子、向側の
椅子に
凭った先生は、
縞の
布子、
小倉の
袴、羽織は
袖に白墨
摺のあるのを
背後の壁に
遣放しに
更紗の裏を
捩ってぶらり。
襟からの
前垂幅廣な
奴を、
遣放しに
尻下りに
緊めた、あとのめりに
日和下駄で
土間に
突立ち、
新しいのを
當がつても
半日で
駈破る、
繼だらけの
紺足袋、
膝ツきり
草色よれ/\の
股引で