“やりきず”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
槍傷27.3%
槍創18.2%
槍瘡18.2%
鎗疵18.2%
槍痍9.1%
鑓瘡9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
槍傷やりきずでもなく、刀傷でもなく、俗にのど笛と称されている首筋の急所を大きくぐさりとえぐりとられて、さながらその傷口はざくろの実を思わするようなむごたらしさでした。
米友の網竿あみざおは恐ろしい、死物狂いになって真剣にあばれ出されてはたまらない、深傷ふかで浅傷あさで槍創やりきずを負って逃げ退くもの数知れず、米友は無人の境を行くように槍を突っかけて飛び廻る。
大菩薩峠:06 間の山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
矢瘡やきず槍瘡やりきず、すでに手がきかない。急ぐほど、手はみだれる。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
然し其時の闘は如何にも突嗟とっさに急激に敵が斫入きりいったので、氏郷自身までやりを取って戦うに至ったが、事済んで営に帰ってから身内をばあらためて見ると、よろい胸板むないた掛算けさん太刀疵たちきず鎗疵やりきずが四ヶ処
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
布をんで、ひじ槍痍やりきずを巻いていた野中三五郎という若い近習きんじゅ
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ついに全身数ヵ所の鑓瘡やりきずを負い、満身あけにまみれて、よろよろと、小師橋附近までのがれて来た。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)