“やすこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
廉子62.5%
泰子6.3%
綏子6.3%
保子6.3%
安子6.3%
屋寿子6.3%
康子6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
准后の廉子やすこにしろ、かしこすぎるくらいな女性だ。文観の宗旨しゅうしがたんなる邪教や愚昧ぐまいな説法にすぎぬなら、それにたばかられるはずはない。
泰子やすこはかたく、良人おっと対峙たいじのすがたを持ったまま、いやしむように、眼のすみから、子の清盛をしかりつけた。
今は昔でこそあれ、この泰子やすこは、かりそめにも、白河の君の御愛情に秘めいつくしまれた体ですよ。もし宮中にあれば、きさき更衣こういとも、あがめられたかも知れないのです。
たとえば、現代の綏子やすこ君なら『いやよ。ばかにして』と、言下に氷を男に打つけて怒るかもしれないし、さもなくば『あら、待てないわ』とばかりボリボリ噛み割って喰べてしまう事かもしれない。
美しい日本の歴史 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
綏子やすこノ君というのである。
美しい日本の歴史 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
其処へ保子やすこが出て来て、心もち首筋から肩のあたりへしなを持たせた様子と、かすかに開いた唇から洩れる静かな含み声とで、彼を呼び止めた。
反抗 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
安子やすこ清子きよこ、じゃあない。春子はるこ、あらいやだ。芳子よしこ、一寸来ておくれよ」
嫁取婿取 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
あっさりと水色の手柄——そうした感じの、細っそりとした女は細君の屋寿子やすこで、そのうしろは、切髪の、黄昏たそがれの色にまがう軽羅うすものを着てたたずんだ、白粉気おしろいけのない寂しげな女。
一世お鯉 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
青木の嫂の康子やすこはひじょうにすぐれて美貌だった。彼女については青木がまだ東京にいた時分よく彼によって語られていたのでおおかたのことを清三はっていた。
須磨寺附近 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)