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もめんぎもの
月あかりを
避けているが、やつれた
姿がかげでもわかる。年は三十五、六、
質朴らしい
木綿着物、たくさんの子供をうんだ女と見えて、大きな
乳が着物の前をふくらましている。
出でつ
漸々東京へは
着きし
物の
當處なければ
御行衛更に
知るよしなく
樣々の
憂き
艱難も
御目にかゝる
折の
褒められ
種にと
且つは
心に
樂しみつゝ
賤しい
仕業も
身は
清し
行ひさへ
汚がれずばと
都乙女の
錦の
中へ
木綿衣類に
管笠脚袢は