“むらご”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
村濃50.0%
紫濃50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこで日本独楽にほんごまのはじまりは、行成大納言ゆきなりだいなごん小松こまつつぶりに村濃むらごの糸をそえまして、御所ごしょでまわしたのがヤンヤとはやりだしましたはじめ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
御前へ女二にょにみやのほうから粉熟ふずくが奉られた。じんの木の折敷おしきが四つ、紫檀したん高坏たかつき、藤色の村濃むらご打敷うちしきには同じ花の折り枝が刺繍ぬいで出してあった。銀の陽器ようき瑠璃るりさかずき瓶子へいし紺瑠璃こんるりであった。
源氏物語:51 宿り木 (新字新仮名) / 紫式部(著)
そもそも本朝ほんちょうこまつぶりの初まりは、行成大納言ゆきなりだいなごん、小松のめいのこまつぶりに紫濃むらごの糸をお添えして、禁廷様きんていさまのなんの宮とやら何のおひい様とやらのご覧と御感にあずかったのが発祥とかや。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
稚子輪ちごわに結った髪も、曙染あけぼのぞめたもとも、金糸きんしぬいも、紫濃むらごはかまも、みんなおそろいであったが、元より山家の生ればかりなので、その袂で汗は拭く鼻くそはこする、せっかく化粧して貰った白粉も、まゆずみ
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)