“みとおし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
見透30.0%
見通30.0%
透視10.0%
千里眼10.0%
洞察10.0%
通景10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
健一は、いきなり開いた窓から飛降りましたが、まだ月の出には早い林は、塗り潰したような闇で、一寸先の見透みとおしもつきません。
水中の宮殿 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
柳屋は浅間あさま住居すまい上框あがりがまち背後うしろにして、見通みとおしの四畳半の片端かたはしに、隣家となり帳合ちょうあいをする番頭と同一おなじあたりの、柱にもたれ、袖をば胸のあたりで引き合わせて、浴衣ゆかたたもと折返おりかえして
三尺角 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「女方術師、蝦蟇がま夫人、その本名は冷泉華子はなこ、そのお方の透視みとおしで知れた」ここでウンと威張ったが
神秘昆虫館 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
妙子の透視みとおしには狂いがなかった。
神秘昆虫館 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「どんなものだい! 海坊主め! ガブリエル様は千里眼みとおしだよ——ところで室だが、俺の室の隣に、一ついい室が空いていたっけな。あすこへ通してやってくんな」
死の航海 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
まあできるだけの世話はしたつもり、しかし恩にせるとおもうてくれるな、上人様だとて汝の清潔きれいな腹の中をお洞察みとおしになったればこそ、汝の薄命ふしあわせを気の毒とおもわれたればこそ今日のようなお諭し
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
それで、医師の住居の前面の窓からは、いかにも浮世を離れたようなのんびりした様子の漂っている街の気持のいい小さな通景みとおしを見渡すことが出来た。