“みとお”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
見透84.1%
見徹4.8%
看通3.2%
洞察1.6%
見通1.6%
観察1.6%
観透1.6%
観通1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
へたな見透みとおしなどをつけて、右すべきか左すべきか、はかりにかけて慎重に調べていたんでは、かえって悲惨なつまずきをするでしょう。
新郎 (新字新仮名) / 太宰治(著)
蛇のように小さくのたくっている梓川の本谷まで、私の立ってる山稜からは、逆落さかおとしに、まっしぐらに、遮るものなく見徹みとおされるので、私は髪の毛がよだって、岩壁を厚く縫っている偃松を
谷より峰へ峰より谷へ (新字新仮名) / 小島烏水(著)
それにもっと進歩した新しい売淫ばいいん制度でも案出されるならいざ知らずとにかく一目で看通みとおしがつき、統制の取れるような組織になっているこの許可制度は、無下に指弾すべきでもなかった。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
これだけの材料で逸早く事件の本態を洞察みとおし、大体こんなところだろうと、「安南皇帝の殺人! 当局隠祕に狂奔」という標題で察しのいいところをザラ紙の原稿紙に十枚ほど書き上げたところへ
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
見通みとおしのきかぬ曲がり角の近くで、この道にめずらしい自転車が見えたのだ。自転車はすうっと鳥のように近づいてきたかと思うと、洋服をきた女が、みんなのほうへにこっと笑いかけて
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
戸野兵衛が頼み甲斐ある、誠心を持った武士であることは、既に宮家には観察みとおされておられた。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
まるで観透みとおしてるおお恐い。恐い。けれども一体おれと葱と、何の関係があるだろう。ああつらいなあ。
フランドン農学校の豚 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「てまえ自身の思慮ではありませんが、かねてから京に療治中の竹中重治が、今日あるを観通みとおして、こういうことを申しておりました」
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)