“まへがり”の漢字の書き方と例文
語句割合
前借100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なに、前借まへがりをしやうと云つたのだ。所が中中なかなかさない。僕にすと返さないと思つてゐる。しからん。僅か二十円ばかりかねだのに。いくら偉大なる暗闇くらやみいて遣つても信用しない。つまらない。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
一筋繩でゆく代物ぢやあないて! つひぞあん畜生が一月分だつて月給の前借まへがりをさせた例しがあるかい——それよりやあ、最後の審判の來るのを待つた方がましなくらゐだ。
狂人日記 (旧字旧仮名) / ニコライ・ゴーゴリ(著)
こゝろざしはうれしけれどかへりてからがをんなはたらき、れのみか御主人ごしゆじんへは給金きうきん前借まへがりもあり、それッ、とふてかへられるものではし、初奉公ういぼうこう肝腎かんじん辛棒しんぼうがならでもどつたとおもはれてもらねば
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)