“まくあき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
幕明50.0%
幕開50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
楼門の幕明まくあきには、とにかくこの座だけの大薩摩あり。
両座の「山門」評 (新字旧仮名) / 三木竹二(著)
拍子木ひょうしぎおと幕明まくあきうたとに伴ひて引幕ひきまくの波打ちつつあき行く瞬間の感覚、独吟の唄一トくさりきて役者の花道はなみちいづる時、あるひはおもむろに囃子はやし鳴物なりものに送られて動行うごきゆ廻舞台まわりぶたいを見送る時
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
トリスタンの幕開まくあきほばしらの上で船頭の歌ふ歌、此の方がなほよく境遇に適して居やう。処が今度は歌の文句ばかりで、唱ふべき必要の節が怪しくなつて居る。
黄昏の地中海 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
拍子木ひやうしぎがチヨン/\とふたツ鳴つた。幕開まくあきうた三味線しやみせんきこえ引かれたまく次第しだいこまかく早める拍子木ひやうしぎりつにつれて片寄かたよせられてく。大向おほむかうから早くも役者の名をよぶけ声。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)