“ひやかし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
素見50.0%
素見客15.0%
冷評12.5%
冷語12.5%
冷笑10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
素見ひやかしらしい若いのが一人二人、ぽつねんと胴の間に退屈らしく待っている呑気な姿も、江戸時代の名残りめいてちょっとオツだ。
明治世相百話 (新字新仮名) / 山本笑月(著)
少時前いまのさきツたのは、角海老かどえびの大時計の十二時である。京町には素見客ひやかしの影も跡を絶ち、角町すみちやうにはいましめの鉄棒かなぼうの音も聞える。
里の今昔 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
「お葉か。忠一が今度帰ったら冷評ひやかしろうよ。」
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
紺屋こうやの干場へ夢にでものぼつたか大層高いものを立てたがつて感応寺の和尚様に胡麻を摺り込むといふ話しだが、其は正気の沙汰か寝惚けてかと冷語ひやかし驀向まつかうからつたところ、ハヽヽ姉御
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
自分は真面目なつもりだったけれども、岡田にはそれが冷笑ひやかしのように聞えたと見えて、彼はただ笑うだけで何の答えもしなかった。けれども別にいなみもしなかった。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)