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ひやかし
ふりがな文庫
“
素見客
(
ひやかし
)” の例文
少時前
(
いまのさき
)
報
(
う
)
ッたのは、
角海老
(
かどえび
)
の大時計の十二時である。京町には
素見客
(
ひやかし
)
の影も跡を絶ち、
角町
(
すみちょう
)
には夜を
警
(
いまし
)
めの
鉄棒
(
かなぼう
)
の音も聞える。
今戸心中
(新字新仮名)
/
広津柳浪
(著)
少時前
(
いまのさき
)
報
(
う
)
ツたのは、
角海老
(
かどえび
)
の大時計の十二時である。京町には
素見客
(
ひやかし
)
の影も跡を絶ち、
角町
(
すみちやう
)
には
夜
(
よ
)
を
警
(
いまし
)
めの
鉄棒
(
かなぼう
)
の音も聞える。
里の今昔
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
その日には界隈の町の人たちも、大門口から五丁目の非常門から裏門からそれぞれ詰めかけてきて、
素見客
(
ひやかし
)
の仲間も常よりは多くその賑いは格別であった。
桜林
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
宿場端れの
泡盛屋
(
あわもりや
)
で呑めない地酒に時間を消し、すっかり暗くなってから、品川の
廓街
(
くるわまち
)
へべつべつの
素見客
(
ひやかし
)
のような顔をして
銜
(
くわ
)
え楊枝で流れ込んで行った。
釘抜藤吉捕物覚書:07 怪談抜地獄
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
少時前
(
いまのさき
)
報
(
う
)
ッたのは、
角海老
(
かどえび
)
の大時計の十二時である。京町には
素見客
(
ひやかし
)
の影も跡を絶ち、
角町
(
すみちょう
)
には
夜
(
よ
)
を
警
(
いまし
)
めの
鉄棒
(
かなぼう
)
の音も聞える。
里の今昔
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
そのまま窓に坐って、通り過る
素見客
(
ひやかし
)
にからかわれたり、又
此方
(
こっち
)
からもからかったりしている。其間々には中仕切の大阪格子を隔てて、わたくしの方へも話をしかける。
濹東綺譚
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
素見客
(
ひやかし
)
が五六人来合すのを待って、その人達の蔭に姿をかくし、溝の
此方
(
こなた
)
からお雪の家を
窺
(
のぞ
)
いて見ると、お雪は新形の髷を元のつぶしに結い直し、いつものように窓に坐っていた。
濹東綺譚
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
表通のラディオや蓄音機の響も
素見客
(
ひやかし
)
の足音に消されてよくは聞えない。
濹東綺譚
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
素
常用漢字
小5
部首:⽷
10画
見
常用漢字
小1
部首:⾒
7画
客
常用漢字
小3
部首:⼧
9画
“素見”で始まる語句
素見
素見山