“ひとかげ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
人影98.5%
人陰1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
煙草盆たばこぼんかうかをりのみして、にいまだ人影ひとかげなきとき瀧君たきくん光景くわうけいは、眞田さなだ六文錢ろくもんせん伏勢ふせぜいごとく、諸葛亮しよかつりやう八門遁甲はちもんとんかふそなへる。
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
公園には人影ひとかげがなかった。乾干ひからびた電車の音だけが夜の静寂せいじゃくを破っていた。空には星、地にはアーク灯、それのみが静かに輝いていた。
おやと気をつけると、暗いところがほんのりあかるくなって、自分は沈みもしなければ浮上うきあがりもしないで、水の中にふっと止まっている。向うを見ると、っすらと人陰ひとかげが見えて、糸をる音がする。
糸繰沼 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)