人陰ひとかげ)” の例文
おやと気をつけると、暗いところがほんのりあかるくなって、自分は沈みもしなければ浮上うきあがりもしないで、水の中にふっと止まっている。向うを見ると、っすらと人陰ひとかげが見えて、糸をる音がする。
糸繰沼 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)