“ひとあしさき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一歩先50.0%
一足先50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わたくしは両親よりも一歩先ひとあしさきに横浜から船に乗り、そして神戸の港で、後から陸行して来られる両親を待合まちあわせしたのである。
十九の秋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
森彦はお種や豊世に看護の注意を与えて置いて、一歩先ひとあしさきに旅舎の方へ帰って行った。午後まで三吉は正太の傍に居た。時とすると、正太はウトウトした眠に陥入った。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
危險あぶな御座ございます」とつて宜道ぎだう一足先ひとあしさきくら石段いしだんりた。宗助そうすけはあとからつゞいた。まちちがつてよるになると足元あしもとわるいので、宜道ぎだう提灯ちやうちんけてわづかちやうばかりみちらした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
そこで一休みしてから、「わしはまア後で行くで、お前たちは人力車くるま一足先ひとあしさきへ行っとれ。」と言って、よく東京を知っている父親は物馴ものなれたような調子で、構外へ出て人力車くるまを三台あつらえた。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)