“のしろ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
能代88.2%
野代11.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
机の上には二、三の雑誌、硯箱すずりばこ能代のしろ塗りの黄いろい木地の木目が出ているもの、そしてそこに社の原稿紙らしい紙が春風に吹かれている。
少女病 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
ことに電線が邪魔になる位な巨大な紙張りの人形を作り、それを日中からかつぎまわるなどは秋田能代のしろにも新潟にも宇都宮にもないことである。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
かへなさいましとふ、おびまきつけてかぜところへゆけば、つま野代のしろぜんのはげかゝりてあしはよろめく古物ふるものに、おまへきな冷奴ひやゝつこにしましたとて小丼こどんぶり豆腐とうふかせて青紫蘇あをぢそたかく持出もちだせば
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
櫛は野代のしろの本ひのき……素顔自慢のお藤姐御は、髪も、あぶら気をいとって乱したまんま、名のとおり、グルグルっと櫛巻にして、まア、言ってみれば、持病が起こりましてネ、化粧みじまいもこの半月ほど
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)