“なんぷう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
南風57.1%
軟風28.6%
難風14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると二月の末の或夜、学校の英吉利イギリス語講演会をやつと切り上げた保吉は生暖なまあたたか南風なんぷうに吹かれながら、格別買ひ物をする気もなしにふとこの店の前を通りかかつた。
あばばばば (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
涼やかな軟風なんぷうにさざなみを立てている不忍池畔しのばずちはんの池添い道を、鉄色無地の羽二重はぶたえの着流し姿に、たちばなの加賀紋をつけた黒い短か羽織茶色の帯に、蝋塗ろうぬり細身の大小の落し差し
艶容万年若衆 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
手當てあてとして江戸表へ名乘なのり出んとせし船中にて難風なんぷうに出合船頭せんどう水主かこ皆々みな/\海底かいてい木屑もくづとなりしが果報くわはうめでたき吉兵衞一人ひとりからふじてたすかり藤が原なる拙者のかくれ家へ來り右の次第を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)