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なげつけ
投付しにぞ清三郎は
怒り
汝れ此間も四日市にて我を
擲き今又
斯投付る事
此返報覺え居よと
罵りけるに扨は四日市の
盜人は
汝かと云はれてハツと思ひしかば
後を
お高へ
渡種々源八が
戀慕ふ樣子を物語りければお高は大に
憤り文を
投付一言も云はず
直に母へ右の事を
話せしにぞ父も此事を
聞然樣の者は
暇を
遣すに
如はなしと與八へは
永の暇を
七八人
投付たれども
漸々折重なりて
捕押へ
自身番へ上られたり
何んでも
大盜人にて
手下が百人ばかりもありと云
咄しなり然れども
表向は一文
貰ひの
袖乞をして居たと云などと
虚にも理を