“とッ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
父42.9%
取28.6%
捕14.3%
疾14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「いえいえお媼さん、そんなことはありません。私にはちゃんとお父(とッ)つぁんもあればおッ母(か)さんもあるのです。私の家(うち)は貧乏ですから、穢いなりをしていますけれど、それでも乞食じゃないんです」
母を恋うる記 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
と言い懸けて向直り、左側の焼芋屋の店へ、正面を切って揺(ゆる)いで入る。この店は古いもので、取(とッ)つきの行燈(あんどう)に、——おいしくば買いに来て見よ川越(かわごえ)の、と仮名書(かながき)して、本場○焼俵藤助(たわらとうすけ)——となん。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
おまえさま捕(とッ)つかめえて、毒なア虫でごぜえますから、籠(かご)へ入れて蓋(ふた)をしては持って参(めえ)ります
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
額で母を睨(にら)めて、津蟹(づがに)が泡を吐くように、沸々(ぶつぶつ)言っている。ポチは朝起だから、もう其時分には疾(とッ)くに朝飯(あさめし)も済んで、一切(ひとッき)り遊んだ所だが、私の声を聴き付けると、何処に居ても一目散に飛んで来る。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)