“てんか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
天下61.5%
転訛21.8%
転嫁11.5%
天華2.6%
天火1.3%
転化1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すなわち、伊勢いせ滝川一益たきがわかずますをうった秀吉ひでよしが、さらにその余勢よせいをもって、北国の柴田軍しばたぐんと、天下てんか迎戦げいせんをこころみたのである。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
地名は保存されつつ永い年代の間に転訛てんかする、一方で吾々の通用語はまたこれと別の経路を取って変遷するからである。
土佐の地名 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
「人事課長次第だと言うんだ。人事課長は又宗像さんと幹部次第だと言うんだ。両方で責任を転嫁てんかし合って断る算段と見える」
秀才養子鑑 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
私は支那料理食べるためにのみ本田町あたりへ出かけるが、思う。天華てんかクラブや天仙閣てんせんかくのも支那の、そのかど口から見る家の眺めを私は愛している。
めでたき風景 (新字新仮名) / 小出楢重(著)
同じく続く歌で、あなたが、越前の方においでになる遠い路をば、手繰たぐりよせてそれをたたんで、焼いてしまう天火てんかでもあればいい。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
そして、「焼き亡ぼさむ天の火もがも」という句は、これだけを抽出してもなかなか好い句である。天火てんかは支那では、劫火ごうかなどと似て、思いがけぬところに起る火のことを云って居る。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
その前に、いま申した僧侶に転化てんかする生き方もあるということを、ここでご一考なすってみては、どんなものかな。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)