“ぞうねん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
雑念66.7%
憎念33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
脂肪の焼ける匂ひや、ものゝ煮こぼれる音や、煙りの中に、私は暫くの間雑念ぞうねんを忘れて立働く。
脱殻 (新字旧仮名) / 水野仙子(著)
つまりこれは一しん不乱ふらん神様かみさまねんじ、神様かみさま自分じぶんとを一たいにまとめてしまって、ほかの一さい雑念ぞうねん妄想もうそうはらいのける工夫くふうなのであるが、実地じっちってると、これはおもいのほか六ヶむつかしい仕事しごと
蛾次郎は竹童ちくどうを、竹童は蛾次郎を、あくまでてき、あくまでかたき! と思い合っているはずなのに、その憎念ぞうねん瞬間しゅんかんスッカリ忘れてしまって、っておけば
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
だが、その姿を一目見た役人や山の者は、一瞬に平常の彼にもっていた憎念ぞうねんを忘れて涙ぐんだ。
増長天王 (新字新仮名) / 吉川英治(著)