憎念ぞうねん)” の例文
蛾次郎は竹童ちくどうを、竹童は蛾次郎を、あくまでてき、あくまでかたき! と思い合っているはずなのに、その憎念ぞうねん瞬間しゅんかんスッカリ忘れてしまって、っておけば
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
だが、その姿を一目見た役人や山の者は、一瞬に平常の彼にもっていた憎念ぞうねんを忘れて涙ぐんだ。
増長天王 (新字新仮名) / 吉川英治(著)