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そで
車夫のかく答へし後は
語絶えて、車は
驀直に走れり、紳士は
二重外套の
袖を
犇と
掻合せて、
獺の
衿皮の内に耳より深く
面を
埋めたり。
そして、最終の
肩罩板が
把手を叩いて、扉を閉めてしまったのだよ
猶心
怠らず
供養す。露いかばかり
袂にふかかりけん。日は
没りしほどに、山深き夜のさま
三二常ならね、石の
牀木の葉の
衾いと寒く、
神清み
骨冷えて、
三三物とはなしに
凄じきここちせらる。
“そで”の意味
《名詞》
そで【袖】
服の腕を覆う部分。和服ではたもとも含める。
肩から肘を守る鎧の付属品。
牛車、輿などの出入り口の左右に張り出してある場所。
机の脇の部分やそこにある引き出し。
建造物や工作物などの両脇にある場所。
舞台の左右両端にあって、客席から見えない場所
(出典:Wiktionary)