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せわにん
取立一人前
掛金二十
兩づつとなし
尤も長兵衞
世話人故庄三郎の
分まで
都合四十
兩出し二百
兩集めて
庄三郎に
渡し
集りし人々をも
厚く
饗應し
歸されける
因て
庄三郎は
大いに
悦び
右の二百兩を
聞れしかと思へども
何喰ぬ
顏にて何も變ることは御座らねどお幸は
能世話人ありて
此間備前樣の御屋敷へ
見習奉公に出ましたと云に長兵衞は
僥倖なり併ながら
押詰ての
數へ日に
嘸々物が
懸りしならん我等も夫と知るならば何ぞ
祝うて
遣ものを