“すじょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
素性57.3%
素姓37.1%
種性2.8%
種姓1.4%
素情0.7%
素生0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わたくし自身も何を取得にかくれた素性すじょうのことなぞ自分でいて掘り起しましょうぞ。そんな懸念は永遠に無くなったと思っていました。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
一応その素姓すじょうを物語ってみると、ここに子鉄と呼ばれている当人は、有名なる侠客、会津の小鉄でないことは勿論もちろんだが、さりとて
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
だから多くの歴史家に考えられることは、第一に種性すじょうの差ということであったのである。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
当時の実情としては、この形式は、血統なくして道統を伝える者にとっては是非必要であったのであって、ことにその者の種姓すじょうが卑賤である場合には、一層必要であったわけである。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
つまり、これこそ、はなはだしく難解な材料ではあったけれど、殺人者の素情すじょうを探り出す唯一の手掛りに違いなかった。
悪霊 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
主婦が仙さんの素生すじょうを尋ねかけたら、「乃公おれに喧嘩を売るのか」と仙さんは血相を変えた。ある時やるものが無くて梅干うめぼしをやったら、斯様なものと顔をしかめる。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)