“しゅとう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
種痘71.4%
酒盗14.3%
鐘塔7.1%
手套7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
種痘しゅとうとか、解剖とかいう、新しい医術を以て重んぜられ、また種々の西洋医学書を同列の医師たちに講じたりして隆々たる名を持っていた。
城中の霜 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
魚類のはらわたなんぞは大概刺撃性の強いものですからアラ酒といって甘鯛のアラへお酒をかけて飲むと早く酔いますし、松魚かつお塩辛しおからの事は酒盗しゅとうという位ですし、海鼠腸このわた海胆うにも酒を酔わせます。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
狐にかされたような顔をして茫然ぼうぜんと塔を出る。帰り道にまた鐘塔しゅとうの下を通ったら高い窓からガイフォークスが稲妻いなずまのような顔をちょっと出した。
倫敦塔 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その中間をつらねている建物の下をくぐってむこうへ抜ける。中塔とはこの事である。少し行くと左手に鐘塔しゅとうそばだつ。
倫敦塔 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
加奈子はすべりかけたショールを胸の辺で右手につかみ止め、あわえりになった花とつるの模様の間から手套しゅとう穿めていない丸い左の手を出して陽に当てて見た。
豆腐買い (新字新仮名) / 岡本かの子(著)