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さきのよ
語句 | 割合 |
前世 | 60.0% |
前生 | 20.0% |
前夜 | 20.0% |
「
唯今は御慮外をいたしまして、恐入ってござります。命を
繋ぐためとは申せ、
因業な
活計でござりまして、
前世の罪が思い遣られまする。」と
啜上げて、
南無阿弥と小声にて唱え
さるを富貴は
前生のおこなひの
善かりし所、貧賤は
悪しかりしむくいとのみ説きなすは、
一〇一尼媽を
蕩かす
一〇二なま仏法ぞかし。
君が問ひ給ふは、
九三往古より論じ尽さざることわりなり。かの仏の
御法を聞けば、
九四富と貧しきは
前生の
脩否によるとや。
此は
九五あらましなる教ぞかし。
勝四郎、翁が
一四〇高齢をことぶきて、次に
京に行きて心ならずも
逗まりしより、
前夜のあやしきまでを
詳にかたりて、翁が
壠を
築きて祭り給ふ
恩のかたじけなきを告げつつも涙とどめがたし。