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きりぼう
守らせ
沖の方は
船手へ申付深川
新地より品川
沖迄御
船手にて取切御
備の御船は
沖中へ押出し其外
鯨船數艘を用意し
嚴重に
社備ける然ば次右衞門は
桐棒の
駕籠に打乘
若徒兩人
長柄草履取を
先に立朱網代の乘物には常樂院天忠和尚跡は四人の
徒士若黨長棒の駕籠には山内伊賀亮
外に乘物十六
挺駄荷物十七
荷桐棒駕籠五挺都合上下二百六十四人の
同勢にて道中
筋は下に/\と制止聲を
配り
海手は深川新地の鼻より品川の沖迄御船手にて
取切備船は
沖間へ出し間々は
鯨船にて
取固め
然も嚴重に構へたり扨又平石次右衞門は
桐棒の駕籠に打乘若黨長柄草履取を
召倶し數寄屋橋の御役宅を
三人
仕立切棒の
竹輿路次口へ
据させ
自己は夫に乘り方々と
聲掛させながら本町へこそ到りけれ
竹輿舁豫て心得ゐれば同町三丁目の
藥種店小西屋長左衞門の前に
下し戸を