“かたはだぬぎ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
片肌脱44.4%
偏袒33.3%
片肌抜11.1%
片膚脱11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
毎朝まいちょう役所へ出勤する前、崖の中腹ちゅうふくに的を置いて古井戸の柳を脊にして、凉しい夏の朝風あさかぜ弓弦ゆみづるならすを例としたがもなく秋が来て、朝寒あささむある日、片肌脱かたはだぬぎの父は弓を手にしたまま
(新字新仮名) / 永井荷風(著)
小金吾が取れずといふに「なあに、造作ぞうさはございません、そつちへよつておつもりを気を付けてお出なさい」と華道はなみちのすつぽん辺まで来て、右の偏袒かたはだぬぎとなり
日頃顔を見知った八百屋やおや夫婦も、本町から市町の方へ曲ろうとする角のあたりに陣取って青い顔の亭主と肥った内儀かみさんとが互に片肌抜かたはだぬぎで、稲荷鮨いなりずしけたり、海苔巻のりまきを作ったりした。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
これが下々したじたのものならばさ、片膚脱かたはだぬぎの出刃庖丁の向う顧巻はちまきか何かで、阿魔あま! とばかりで飛出す訳じゃアあるんだけれど、何しろねえ、御身分が御身分だから、実は大きな声を出すことも出来ないで
清心庵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)