トップ
>
偏袒
>
かたはだぬぎ
ふりがな文庫
“
偏袒
(
かたはだぬぎ
)” の例文
これにて「あゝ」と
苦
(
くるし
)
み、
髻節
(
もとどり
)
をつかまへられしまま一つ廻る中に右の
偏袒
(
かたはだぬぎ
)
となる。ここにてまた左の下腹につつこまる。
いがみの権太:(明治二十九年一月、明治座)
(新字旧仮名)
/
三木竹二
(著)
小金吾が取れずといふに「なあに、
造作
(
ぞうさ
)
はございません、そつちへよつておつもりを気を付けてお出なさい」と
華道
(
はなみち
)
のすつぽん辺まで来て、右の
偏袒
(
かたはだぬぎ
)
となり
いがみの権太:(明治二十九年一月、明治座)
(新字旧仮名)
/
三木竹二
(著)
これから往く所があると
偏袒
(
かたはだぬぎ
)
となり、着物の前をはだけ、酒樽をもつて暴れ出し、玄関にて
仲間
(
ちゅうげん
)
どもを相手に打合ふ間、頭のぎりぎりより足の爪先まで
生酔
(
なまよい
)
ならぬ所なく
明治座評:(明治二十九年四月)
(新字旧仮名)
/
三木竹二
(著)
千代が振かへると刀ををさめ「ふゝゝゝ」と笑ひ、次に右の
偏袒
(
かたはだぬぎ
)
になり、
襷
(
たすき
)
をかけし襦袢を見せて、切りかけ、二、三度外され、千代が下手に膝をつき文庫にて白刃をうくる仕草あり。
両座の「山門」評
(新字旧仮名)
/
三木竹二
(著)
出の
拵
(
こしらえ
)
は弁慶の
単衣
(
ひとえ
)
に三尺を締め、手拭を浅く輪の様にして
向
(
むこう
)
鉢巻をなし、
留
(
とめ
)
をやや左に寄せV字状になし、右の
偏袒
(
かたはだぬぎ
)
になりて白木綿の腹巻を見せ、裾を高く尻端折し、袖をたくし上げ
いがみの権太:(明治二十九年一月、明治座)
(新字旧仮名)
/
三木竹二
(著)
偏
常用漢字
中学
部首:⼈
11画
袒
漢検1級
部首:⾐
10画
“偏袒”で始まる語句
偏袒右肩