片肌抜かたはだぬぎ)” の例文
日頃顔を見知った八百屋やおや夫婦も、本町から市町の方へ曲ろうとする角のあたりに陣取って青い顔の亭主と肥った内儀かみさんとが互に片肌抜かたはだぬぎで、稲荷鮨いなりずしけたり、海苔巻のりまきを作ったりした。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)