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うばは
なして居しと語る間も聲を
揚歎き
悲しむ有樣に與惣次は
眉を
顰めて夫は傳吉が人を殺ししたるに非ず殺した
奴は外に有るべし
然し憑司が村長を傳吉に
奪れたりと思ひ違ひ
憤りを
奪んとなすにぞ又七は長助に
聲を掛け
盜人々々と
呼はりければ長助は
先刻より
外一人の男と
組合居たるが此聲を聞て金を
取れては
大變と
振放し又七の
懷中へ手を
入たる男の
横面を
奪れしと見えて御座らぬ故諸所尋ね中に候と申を
桑山殿然樣では有まじ
段々其方が樣子を