“いたつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
57.1%
已達28.6%
到津14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それゆゑだれかれききまゐなかに、可楽からくふ者があつて、これ櫛職人くししよくにんでござりましたが、いたつ口軽くちがる面白おもしろい人ゆゑ、わたくしも一つ飛入とびいり落語はなしをして見たいと申込まうしこんだ。
落語の濫觴 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
もとより真の已達いたつ境界きょうがいには死生のかんにすら関所がなくなっている、まして覚めているということもねむっているということもない
観画談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
今、長岡佐渡の邸へ、挨拶をすまして、侍小路から伝馬河岸てんまがしへ出、到津いたつの浜の方へ降りて行った武蔵のうしろ姿へ——その声のぬしは、手を振っていた。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
武蔵と加賀四郎とは、そこらの茶店先で日の暮るるを待合せ、やがて宵の星空の下を、加賀四郎の案内で、街から小半里ほどある到津いたつの橋のたもとまで導かれて行った。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)