“いきつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
息接25.0%
氣盡25.0%
25.0%
行着25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
庄太郎はほっと息接いきついでいるとまた一匹の豚が大きな鼻を庄太郎にりつけに来た。庄太郎はやむをえずまた洋杖を振り上げた。豚はぐうと鳴いてまた真逆様まっさかさまに穴の底へころげ込んだ。
夢十夜 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
言説する義の「いふ」は氣經いふであり、鼾聲の「いびき」は、氣響いきひゞきの約である。萎頓困敝の「いきつく」は氣盡いきつくで、奮發努力せんとするの「いきごむ」は氣籠いきごむである。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
ヤ、ヤ、このまんまで、いきついては山車だし人形の土用干——たまらんと身悶みもだえして、何のこれ、若衆わかいしゅでさえ、婦人おんなの姿を見るまでは、向顱巻むこうはちまきゆるまなんだに、いやしくも行者の身として、——
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
七兵衛はうしたろう。彼奴等あいつらみちに迷っているのか知ら。それにしても使つかいの男が早く行着いきついてくれればいが……。一体、あの男は何者だろう。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)