“あぢはひ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
94.7%
塩酢之昧5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一切のあぢはひは水をらざれば其の味を発する能はず。人若し口の渇くこと甚しくして舌のかわくこと急なれば、熊のたなそこも魚のあぶらみも、それ何かあらん。
(新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
して今は自分の心のカサ/\してゐるのに驚いた……其の思出の深い地を踏むでゐるからと謂ツて、由三は何んの感じにもあぢはひにも觸れなかツた。
昔の女 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
諸王、諸臣、及び天下の百姓、ことごと長老おきなは愛児を失ふがごとく、塩酢之昧あぢはひ口に在れどもめず、少幼者わかきめる父母かぞうしなふが如くて、いさつる声、行路みちに満てり、すなは耕夫たがやすものすきを止め、舂女つきめきおとせず。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)