“あいのこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
混血児68.2%
雑種児6.8%
混血4.5%
混血娘4.5%
雑種4.5%
間子2.3%
混血種2.3%
混血人2.3%
間種2.3%
雑種人2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
どこを毎日遊んで廻るのか、不良少女の混血児あいのこちょうは、派手に着かざった身なりをして、相変らず二かんに口実をもうけては出歩いている。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
つまり彼の随筆があんなに面白いといふことは、随筆と小説の雑種児あいのこ文章であつたからであろう。
「鶴」と百間先生 (新字旧仮名) / 室生犀星(著)
「なるほど、あれは仏像だ。あの混血あいのこててなし娘は白痴で唖でつんぼだよ」
あとから聞いた話では支那人と伊太利イタリ人の混血娘あいのこだったそうですが、とても素晴らしい別嬪でげしたよソレア。おまけにテエブルの六ツは愚か二十でも三十でも持って来て下さい。
人間腸詰 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ふと白いベッドのなかに、雑種あいのこのような目をしたお今の大きな顔と、浅井の形のいい頭顱あたまとがぽっかり見えだしたりしていた。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
これは既に言った通り、牡馬が牝驢に生ませた間子あいのこで、日本ではちょっと見られぬものだが、支那の古え特遇の大臣に賜わるほど故その肉はすぐれてうまいらしい。
花驢は馬とも驢とも付かず、この二畜の間子あいのこたる騾によく似れば、騾の族と推察したは無理ならぬ。
「ウルフ・ハウンドとダックスフントとの混血種あいのこみたいな、……とても見てくれの悪い大きな犬なんですって、モリナーレの夫人おくさまが言ってらっしゃいましたわ」
陰獣トリステサ (新字新仮名) / 橘外男(著)
大分待たせた挙句に、まるで家宝でもあるかのように、両手に捧げて来た粗末な檻の中にうごめいていたのは、なるほどダックスフントとウルフ・ハウンドとの混血種あいのこのような
陰獣トリステサ (新字新仮名) / 橘外男(著)
海岸から黒人やメキシコ・インド人や混血人あいのこなどの一杯に乗っている小舟が周囲に漕ぎ寄せて来て、果物や野菜を売りつけたり、海の中へ小銭を投げて貰って潜って取らせてほしいと言ったりした。
崑崙山の神は虎と人の間種あいのこごときもので虎豹を使うたのだ
いや雑種人あいのこだ。いや全くの日本人だという説がある。けれど全く翁は、何方どちらとも分らぬ程の不思議な人物である。
(新字新仮名) / 小川未明(著)