神の如く弱しかみのごとくよわし
雄吉は、親友の河野が、二年越の恋愛事件以来——それは、失恋事件と云ってもよい程、失恋の方が主になって居た——事々に気が弱くてダラシがなく、未練がじめ/\と何時も続いて居て、男らしい点の少しもないのがはがゆくて堪らなかった。 河野の愛には報い …