薄紗の帳はくしゃのとばり
薄紗の帳たれてあれど、 こよなき「あそび」は思ふらく、 げにもゆゆしき涜かな、 徒なりや床は無し。 この一面に白妙の 房と房とのからみあひ、 蒼みて曇る玻璃の戸を 空しく打つて事も無し。 されど黄金の夢の身には 樂の音籠もる虚のなか、 琵琶 …