高札たかふだ)” の例文
「はッは、おにめ、こわくなったかな。やはりおにが出るというのはうそなのだろう。まあ、せっかくたものだから、高札たかふだだけでもててかえろう。」
羅生門 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
もうあそこに見えていますが、あの橋までおいでなさると高札たかふだが立っています。それにくわしく書いてあるそうですが、近ごろ悪い人買いがこの辺を立ち廻ります。
山椒大夫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
城中でもそれが茶話に出、丙午の大火を思いだしたのだろう、町奉行では火の用心を例年よりきびしくするようにと、町人まちの五カ所の辻に高札たかふだを立てたりした。
醜聞 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
百果報もゝがほうのあんで、みすゞりのあもの、心ある者や、御主おしゆ加那志がなし御為おだめ御万人おまんちよために、いのちうしやげらば、おややだによ、ひきはらうぢまでもおのそだてめしやいる、おほ事拝ごとをがで、高札たかふだしるち、道側みちばたに立てゝ
ユタの歴史的研究 (新字新仮名) / 伊波普猷(著)
といって、おおきな高札たかふだかかえて、うまって出かけました。
羅生門 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
ひとごとをいいながら、もんまえ高札たかふだてました。
羅生門 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)