トップ
>
馬子唄
>
まごうた
ふりがな文庫
“
馬子唄
(
まごうた
)” の例文
やがて
長閑
(
のどか
)
な
馬子唄
(
まごうた
)
が、春に
更
(
ふ
)
けた
空山一路
(
くうざんいちろ
)
の夢を破る。憐れの底に気楽な響がこもって、どう考えても
画
(
え
)
にかいた声だ。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
伊那の谷からの通路にあたる
権兵衛
(
ごんべえ
)
街道の方には、馬の振る鈴音に調子を合わせるような
馬子唄
(
まごうた
)
が起こって、米をつけた
馬匹
(
ばひつ
)
の群れがこの木曾街道に続くのも、そういう時だ。
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
節廻しが
凡
(
すべ
)
て艪拍子に連れて動いて、緩く、哀調になっています。信濃のは
馬子唄
(
まごうた
)
ですから、上り下りの
山路
(
やまみち
)
の勾配から、
轡
(
くつわ
)
の音、馬の歩調に合せて出来上ったものなのです。
フレップ・トリップ
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
しばらくすると
朗々
(
ほがらか
)
な
澄
(
す
)
んだ声で流して歩く
馬子唄
(
まごうた
)
が空車の音につれて
漸々
(
ぜんぜん
)
と近づいて来た。僕は噴煙をながめたままで耳を傾けて、この声の近づくのを待つともなしに待っていた。
忘れえぬ人々
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
空
(
そら
)
の
月
(
つき
)
のうらを
行
(
ゆ
)
くと
思
(
おも
)
ふあたり
遥
(
はるか
)
に
馬子唄
(
まごうた
)
が
聞
(
きこ
)
えたて。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
馬子唄
(
まごうた
)
の
鈴鹿
(
すずか
)
越ゆるや春の雨
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“馬子唄”の解説
馬子唄(まごうた)とは、民謡の一分類。馬追いが馬をひきながら唄う歌のことである。馬方節、馬追歌、馬喰節(ばくろうぶし)などとも言われる。歌詞は甚句形式が多い。一音多声のメリスマ型で一定のリズムを持たないので難しい方に入る。馬ではなく牛を追う場合は「牛追い唄(岩手県の『南部牛追い唄』などが有名)」などと言われる。
(出典:Wikipedia)
馬
常用漢字
小2
部首:⾺
10画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
唄
常用漢字
中学
部首:⼝
10画
“馬子”で始まる語句
馬子
馬子供
馬子才
馬子歌
馬子足
馬子半天
馬子寄場
馬子草鞋