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飛違
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とびちが
飛違へ未だ
生若き腕ながら一
生懸命切捲れば流石に武士の
働きには敵し難くや駕籠舁ども是は
叶はじと
逃出すを
何國迄もと
追行中豫て
相※やなしたりけん地藏堂の
扉を
掃部は
倒れながら下より
横に
拂ふにさしつたりと
飛違ひ掃部の
利腕切落し二の太刀を
懸ける故家内の者共大に驚きけるを小兵衞今は
是迄なりと思ひ一尺八寸の刀を
引拔捕手の者へと打懸るに
左右より立寄し二人
飛違ひ十手を以て請流しける中一人の同心
後へ廻りて
白刄を打落し右の手を