頭突づつき)” の例文
ありや、と威勢ゐせいよく頭突づつきかゞんで、鼻息はないきをふツとき、一散いつさんくろつてがら/\と月夜つきよ駈出かけだす。……
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
學生はスカをくらツて、前へ突ンのめツたかと思ふと、頭突づつきに一ツ、老爺の胸のあたりをどんと突く。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
ダダダと走って来て、丁度ヒョイと振向いた喜造の胸に、頭突づつきをくれんばかりに迫る。
斬られの仙太 (新字新仮名) / 三好十郎(著)
といきなり両手を拡げて武者振むしやぶりついたと思ふと、力一杯頭突づつきを食はせた。法律の箇条書かでうがきで一杯詰つてゐる筈の頭は、案外空つぽだつたと見えて、缶詰の空殻あきがらを投げたやうに、かんと音がした。
ダダダと走って来て、丁度ヒョイと振向いた喜造の胸に、頭突づつきをくれんばかりに迫る。
天狗外伝 斬られの仙太 (新字新仮名) / 三好十郎(著)