頬先ほうさき)” の例文
しよあるいてはなしはしてもたらうなれど、られたは後袈裟うしろげさ頬先ほうさきのかすりきず頭筋くびすぢ突疵つききずなど色々いろ/\あれども、たしかにげるところられたに相違さういない、ひきかへてをとこ美事みごと切腹せつぷく
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
何のあの阿魔あまが義理はりを知らうぞ湯屋の帰りに男にふたれば、さすがに振はなして逃る事もならず、一処に歩いて話しはしてもゐたらうなれど、切られたは後袈裟うしろげさ頬先ほうさきのかすりきず
にごりえ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)