霊媒れいばい)” の例文
私はエドナ夫人に「あなたはドイルの神秘主義を信奉なさいますか」と訊いてみた。夫人は「あんな通俗なもの、単なる霊媒れいばい術です」
噴水物語 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
諸君もかねてお聞きおよびかと思う例の心霊しんれい研究会で、有名なるN女史という霊媒れいばいを通じて、作者がその亡友から聞いた告白なのである。
国際殺人団の崩壊 (新字新仮名) / 海野十三(著)
それにきては本邦ほんぽうならび欧米おうべいある霊媒れいばいによりて調査ちょうさをすすめた結果けっか、ドーも事実じじつとしてこれ肯定こうていしなければならないようであります。
例えばクルックスの本にある霊媒れいばいのクック嬢は暗闇の中でケーティ・キングという霊魂の肉身を出現させることが出来たが、ああいうマティリアリゼーションをもっと極度に考えると
悪霊 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「『心霊研究会』というものがあって、其処に実に素晴しい霊媒れいばいが見付かった。自分は今まで研究をしてったけれども、これ以上の霊媒はない」
帆村君に云わせると、いい霊媒れいばいを得さえすれば、わけのない事だそうです。いわば、鬼川の身体は、不逞団ふていだんの秘密という臭気しゅうきを持っているのです。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
命中率九十パーセントと称せられる霊媒れいばいN女史の取扱ったものだから充分事実に近いものだとすると、この怪事件は公表するには余りに重大な事柄で
国際殺人団の崩壊 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「あんなに霊媒れいばいの身体をよく椅子にしばりつけておいたのに、どうして綱をはずして抜けでていたのでしょうか」
ふしぎ国探検 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「そうです。心霊が霊媒れいばいの身体にのりうつって、ふしぎなことをいたします」
ふしぎ国探検 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そんな人は、読心術の霊媒れいばいに使うと、非常に、うまく働くんだそうです。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)