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がんじ
ふりがな文庫
“
雁字
(
がんじ
)” の例文
形勢
不穩
(
ふをん
)
と見て、其場から逃げ出さうとする六兵衞。早くもその後ろから平次の手が延びて、佛壇の前で
雁字
(
がんじ
)
がらめにされて了ひました。
銭形平次捕物控:015 怪伝白い鼠
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
清家博士は妻君のために
雁字
(
がんじ
)
がらめに縛りあげられ、ベッドの金具に結びつけられた。もう逃げることはできなかった。
空気男
(新字新仮名)
/
海野十三
、
丘丘十郎
(著)
脇坂山城を
雁字
(
がんじ
)
がらめに
縛
(
しば
)
っているので、それから、もう一つ、筆幸に油御用を言いつけるには、どうあっても係の雑用物頭をうごかさねばならぬ。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
形勢不穏と見て、その場から逃げ出そうとする六兵衛、早くもその後から平次の手が延びて、仏壇の前で
雁字
(
がんじ
)
がらめにされてしまいました。
銭形平次捕物控:015 怪伝白い鼠
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
平次は本當にお千代の
雁字
(
がんじ
)
がらめを解き始めました。赤い振袖の夫と、必死の繩目から解放された女房は、上と下とで感慨深く顏を合せます。
銭形平次捕物控:002 振袖源太
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
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番所には見廻り同心賀田
杢
(
もく
)
左衞門、土地の御用聞、赤城の藤八などが、
雁字
(
がんじ
)
がらめにした林彦三郎を護つて、與力の出役を待つてゐるのでした。
銭形平次捕物控:106 懐ろ鏡
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
番所には見廻り同心賀田
杢左衛門
(
もくざえもん
)
、土地の御用聞、赤城の藤八などが、
雁字
(
がんじ
)
がらめにした林彦三郎を
護
(
まも
)
って、
与力
(
よりき
)
の
出役
(
しゅつやく
)
を待っているのでした。
銭形平次捕物控:106 懐ろ鏡
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
と折重なった野次馬、一瞬ののち銭形平次は、兇賊山脇玄内を、
雁字
(
がんじ
)
がらめにして、
埃
(
ほこり
)
を払っておりました。
銭形平次捕物控:096 忍術指南
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
暫
(
しばら
)
く立ちすくんだのも無理はありません。庵主大堅初め役僧と一人の小僧と、寺男までが、
雁字
(
がんじ
)
がらめに縛り上げられ、頭から蒲団を被せられ唸って居たのです。
銭形平次捕物控:243 猿回し
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「チエツ、
雁字
(
がんじ
)
がらめにされて、
納戸
(
なんど
)
に投り込まれて居たんですぜ。あんな恐ろしい女護ヶ島つてあるわけのもんぢやねえ、あの肥つちよの
飯炊
(
めしたき
)
がまた恐ろしい力で」
銭形平次捕物控:008 鈴を慕う女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「チェッ、
雁字
(
がんじ
)
がらめにされて、納戸に
投
(
ほう
)
り込まれていたんですぜ。あんな恐ろしい女護ヶ島ってあるわけのもんじゃねえ、あの
肥
(
ふと
)
っちょの飯炊きがまた恐ろしい力で」
銭形平次捕物控:008 鈴を慕う女
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
引立てられて来たのは、
雁字
(
がんじ
)
がらめに縛り上げられたお千代、思わず仰いで夫の源太を見ると
銭形平次捕物控:002 振袖源太
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
引立てられて來たのは、
雁字
(
がんじ
)
がらめに
縛
(
しば
)
り上げられたお千代、思はず仰いで夫の源太を見ると
銭形平次捕物控:002 振袖源太
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「誰です、それは、——親分の指が動きさへすれば飛んで行つて
雁字
(
がんじ
)
がらめにして來ますよ」
銭形平次捕物控:208 青銭と鍵
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
言ふまでもなく用人相澤半之丞の妾お組といふのが、
雁字
(
がんじ
)
がらめにされて、水をブツかけられたり、弓の折れで打たれたり、芝居の
責
(
せめ
)
を其儘の
拷問
(
がうもん
)
にかけられて居るのです。
銭形平次捕物控:022 名馬罪あり
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
船の上には、一としきり乱闘が続きましたが、平次と利助の捕物上手な駆引と、一つは多勢の力で、大した過ちもなく、間もなく一味五人を、
雁字
(
がんじ
)
がらめにしてしまいました。
銭形平次捕物控:010 七人の花嫁
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
船の上には、一としきり乱闘が続きましたが、平次と利助の捕物上手な駆引と、一つは多勢の力で、大した過ちもなく、間もなく一味五人を、
雁字
(
がんじ
)
がらめにしてしまいました。
銭形平次捕物控:010 七人の花嫁
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
いうまでもなく用人相沢半之丞の妾お組というのが、
雁字
(
がんじ
)
がらめにされて、水をブッかけられたり、弓の折れで打たれたり、芝居の責めをそのままの
拷問
(
ごうもん
)
にかけられているのです。
銭形平次捕物控:022 名馬罪あり
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
その中程のところに、
雁字
(
がんじ
)
がらめにして
猿轡
(
さるぐつわ
)
を噛ませた、新太郎とお靜を
吊
(
つる
)
してありますが、その繩の上から三分の一ほどのところに、もう一人、人間がブラ下がつて居るのです。
銭形平次捕物控:006 復讐鬼の姿
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
雁字
(
がんじ
)
がらめに縛られた小三郎は、この凄まじいお美乃の純情をすぐ眼の下に眺めながら、一言の口をきくことも許されず、はふり落ちる涙を拭ふ
術
(
すべ
)
もなく、唇を噛み、身體を顫はせ
銭形平次捕物控:105 刑場の花嫁
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
雁字
(
がんじ
)
がらめに縛られた小三郎は、この凄まじいお美乃の純情をすぐ眼の下に眺めながら、一言の口をきくことも許されず、ほうり落ちる涙を拭う
術
(
すべ
)
もなく、唇を噛み、身体を
顫
(
ふる
)
わせ
銭形平次捕物控:105 刑場の花嫁
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
其處から
例
(
いつも
)
の手で、紐を傳はつて、
猿
(
ましら
)
の如く忍び込んだ曲者は、丁度、目を覺して飛起きた、娘のお琴を一と當て、
猿轡
(
さるぐつわ
)
を噛ませた上、
雁字
(
がんじ
)
がらめにして、其儘家中を搜したのでせう
銭形平次捕物控:077 八五郎の恋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
その中ほどのところに、
雁字
(
がんじ
)
がらめにして
猿轡
(
さるぐつわ
)
を噛ませた、新太郎とお静を吊してありますが、その縄の上から三分の一のほどのところに、もう一人、人間がブラ下がっているのです。
銭形平次捕物控:006 復讐鬼の姿
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
グイと扉を引開けると、石っころのように転げ出したのは
雁字
(
がんじ
)
がらめのお品。
銭形平次捕物控:088 不死の霊薬
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
ピシリ縄尻で叩いて、
雁字
(
がんじ
)
がらめの半十郎を、灯の側まで引っ立てます。
江戸の火術
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
そこから
例
(
いつも
)
の手で、
紐
(
ひも
)
を伝わって、
猿
(
ましら
)
のごとく忍び込んだ曲者は、ちょうど、目を覚して飛起きた、娘のお琴を一と当て、
猿轡
(
さるぐつわ
)
を噛ませた上、
雁字
(
がんじ
)
がらめにして、そのまま
家中
(
うちじゅう
)
を捜したのでしょう
銭形平次捕物控:077 八五郎の恋
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
雁
漢検準1級
部首:⾫
12画
字
常用漢字
小1
部首:⼦
6画
“雁字”で始まる語句
雁字搦