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陋
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さも
ふりがな文庫
“
陋
(
さも
)” の例文
しかし今度のは——こう謂っちゃ
陋
(
さも
)
しい様ですが——礼金が欲しさに働きましたので、
表面
(
おもてむき
)
はともかく、謂わば貴下に雇われたも
同
(
おなじ
)
でございます。
金時計
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
その強烈な香りが梯子段とつつきの三疊の圭一郎の室へ、次の間の編輯室から風に送られて漂うて來ると、彼は
怺
(
こら
)
へ難い
陋
(
さも
)
しい嗜慾に
煽
(
あふ
)
り立てられた。
崖の下
(旧字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
ビーヤホールの女などと、面白そうにふざけていることの出来る男の品性が、
陋
(
さも
)
しく
浅猿
(
あさま
)
しいもののように思えた。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
真白な
獣
(
けもの
)
、私は顫へて自分の身体がさうした
陋
(
さも
)
しい不思議な白い
獣
(
けもの
)
に変化してゆくのではないかと思つた。
桐の花
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
季節の變るたびに集まつた旅役者も大方は新顏の
陋
(
さも
)
しい味も風情もないものになつて了つた。
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
▼ もっと見る
真闇
(
まつくら
)
な向ふの路次口に転がり落ちて逃げてゆく猫の滑稽な動作を想像した、而して急に勝ち誇つた感情の弛緩と
陋
(
さも
)
しい皮肉な冷笑とが多少の
可笑
(
をかし
)
みをさへ交へて私の心に突き上げてきた。
桐の花
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
わが
愛
(
め
)
づる小さく
陋
(
さも
)
しくいぢらしき
白栗鼠
(
しろりす
)
のごと泣くは誰ぞや
桐の花
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
あとに
陋
(
さも
)
しく笑ふなり
緑の種子
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
陋
漢検1級
部首:⾩
9画
“陋”を含む語句
陋巷
陋劣
陋屋
陋習
卑陋
頑陋
鄙陋
陋醜
陋悪
固陋
醜陋
陋態
陋居
拙陋
狭陋
賤陋
陋室
陋劣漢
頑迷固陋
陋見
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