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鐉
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かけがね
ふりがな文庫
“
鐉
(
かけがね
)” の例文
守は問題の窓の所へ歩いて行って、すぐその前の板塀についている
潜
(
くぐ
)
り
戸
(
ど
)
をガタガタ云わして見たが、内部からの
鐉
(
かけがね
)
に異状はなかった。
妖虫
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
たゞ
鐉
(
かけがね
)
がかけてあるきりの門を這入ると、私は圍みの中の
空地
(
あきち
)
の眞中に立つてゐた。そこは半圓形に森の樹が伐り拂つてあつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
彼は
爪先
(
つまさき
)
で伸び上がって、一階の戸口や窓に
触
(
さわ
)
ってみた。けれどもそれらは皆閉ざされて、
鐉
(
かけがね
)
や錠でしめ切ってあった。
レ・ミゼラブル:07 第四部 叙情詩と叙事詩 プリューメ街の恋歌とサン・ドゥニ街の戦歌
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
私は戸に
南京
(
ナンキン
)
錠と
鐉
(
かけがね
)
とを取りつけた。仕事をしていると男、女、娘、きたない顔をした子供達等が立ち並んで、私を凝視しては感嘆これを久しゅうする。
日本その日その日:03 日本その日その日
(新字新仮名)
/
エドワード・シルヴェスター・モース
(著)
そしてついに彼がはいろうと意を決したのは、彼女が思い切って
鐉
(
かけがね
)
をしてしまった時であった。
ジャン・クリストフ:05 第三巻 青年
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
▼ もっと見る
すると、もう子供たちがやって来て、
鐉
(
かけがね
)
をゆすぶっている。下のほうをこじ
開
(
あ
)
けようとする。はじめは遠慮がちに、だが、しまいには、いまいましそうに、
木履
(
きぐつ
)
で
蹴
(
け
)
り散らす。
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
彼は客の旦那衆に対し物しずかに普通に話した。それでいて旦那衆は
馥郁
(
ふくいく
)
とした
滋味
(
じみ
)
と馥郁とした暖味とに包まれるばかりでなく、心の底から世間の用心のか
鐉
(
かけがね
)
を外ずして打ち解けられた。
生々流転
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
否、外の
凍
(
い
)
てつくやうな嵐——吠え猛ける暗黒——の中から、
鐉
(
かけがね
)
を
外
(
はづ
)
して這入つて來て、私に前に立つたのは、セント・ジョン・リヴァズだつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
アンジョーラは戸に横木を入れ、
鐉
(
かけがね
)
をし、錠前と
海老錠
(
えびじょう
)
との二重の締まりをした。その間も、兵士らは銃床尾で工兵らは
斧
(
おの
)
で、外部から激しく戸をたたいていた。
レ・ミゼラブル:08 第五部 ジャン・ヴァルジャン
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
私に出来た唯一のことは、横浜へ行って
南京
(
ナンキン
)
錠と
鐉
(
かけがね
)
とを買い、それを自分で取りつけること丈であったが、同時にアルコール、壺、銅の罐等を手に入れるのも、たしかに一と仕事であった。
日本その日その日:03 日本その日その日
(新字新仮名)
/
エドワード・シルヴェスター・モース
(著)
内部に
扉
(
とびら
)
が一つあって通じ合っていた。クリストフは我知らず、ザビーネの室の方に
鐉
(
かけがね
)
がおろしてあることを確かめた。彼は床にはいって、眠ろうとつとめた。雨が窓ガラスを打っていた。
ジャン・クリストフ:05 第三巻 青年
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
彼は戸の
鐉
(
かけがね
)
を引く。
閉
(
し
)
まっているのである。
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
彼女はそれに手を触れず、後ろを振り返りもせず、家の中に逃げ込んで、すぐに踏段の所の入り口に、
鎧戸
(
よろいど
)
をしめ
閂
(
かんぬき
)
をさし
鐉
(
かけがね
)
をした。彼女はトゥーサンに尋ねた。
レ・ミゼラブル:07 第四部 叙情詩と叙事詩 プリューメ街の恋歌とサン・ドゥニ街の戦歌
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
「牧師といふ奴は、
始終
(
しよつちゆう
)
奇體
(
きたい
)
な事件には持ち出されます。」再び
鐉
(
かけがね
)
が音を立てた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
窖
(
あなぐら
)
から屋根裏の部屋まで家中をトゥーサンに見回らせ、自分の室に閉じこもり、
扉
(
とびら
)
にはよく
鐉
(
かけがね
)
をし、寝台の下までのぞき込んで、それから床についたが、よく眠れなかった。
レ・ミゼラブル:07 第四部 叙情詩と叙事詩 プリューメ街の恋歌とサン・ドゥニ街の戦歌
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
鐉
部首:⾦
20画