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醜陋
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しゅうろう
ふりがな文庫
“
醜陋
(
しゅうろう
)” の例文
後者の実例は場末の
玩具屋
(
おもちゃや
)
の店頭で見られる安絵本のポンチなどがそれである。そこには尊い真は失われて残るものは虚偽と
醜陋
(
しゅうろう
)
な悪趣味だけである。
漫画と科学
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
殊に例の折助社会に至っては、こんなことは待っていましたという程に喜ばしい出来事で、あらゆる
醜陋
(
しゅうろう
)
と下劣の言葉で、皮肉と嘲弄の材料にしていました。
大菩薩峠:15 慢心和尚の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
どのような愚劣
醜陋
(
しゅうろう
)
な事柄でも、崇高な事物と同様に、存在の権利を有ち、何らの醜い酬をも受けずに、美しいものと少しも変りなく、その存在を終えて行くことに
狼疾記
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
維新以後外国人の浮世絵研究
盛
(
さかん
)
なるに及びても写楽はなほ重んぜられず日本美術研究の開拓者と称せられし米人フェノロサの如きも写楽の俳優肖像画を以て
醜陋
(
しゅうろう
)
なりとなしき。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
そして
軟
(
やわ
)
らかいパンヤの
蒲団
(
ふとん
)
のなかに独り体を
埋
(
うず
)
めていると、疲れた頭脳も落ち着くのだし、衰えた神経の安めにもなるのであったが、彼にはこの
醜陋
(
しゅうろう
)
な情痴の世界をこえて
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
▼ もっと見る
何らの
糊塗
(
こと
)
もなく、
醜陋
(
しゅうろう
)
もそのシャツをぬぎ、まったくの裸となり、幻や
蜃気楼
(
しんきろう
)
は崩壊し、用を終えしもののすごい顔つきをしながら、もはやただあるがままの姿をしか保たない。
レ・ミゼラブル:08 第五部 ジャン・ヴァルジャン
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
さればこの時諸大衆今日この山頂に人頭の小虫
醜陋
(
しゅうろう
)
なるが僧服を著て世尊を礼拝するは珍なものだと嘲ると、弥勒世尊一同に向い、孔雀好色あれど鷹、
鶻鷂
(
こつよう
)
に食われ、白象無量の力あるを
十二支考:08 鶏に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
鷹揚
(
おうよう
)
な彼の一諾は、今夜ここに落ち合った不調和な三人の会合に、少くとも形式上
体裁
(
ていさい
)
の好い結末をつけるのに充分であった。彼は
醜陋
(
しゅうろう
)
に見える自分の退却を避けるために眼前の機会を捕えた。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「恥じろ、その
醜陋
(
しゅうろう
)
な自分の本心を」
鳴門秘帖:05 剣山の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
或時は日比谷街頭に
醜陋
(
しゅうろう
)
なる官吏の銅像を仰いでその功績を説かざるべからず。
礫川徜徉記
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
よりによって最も
醜陋
(
しゅうろう
)
な
宮刑
(
きゅうけい
)
にあおうとは!
迂闊
(
うかつ
)
といえば迂闊だが
李陵
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
醜
常用漢字
中学
部首:⾣
17画
陋
漢検1級
部首:⾩
9画
“醜”で始まる語句
醜
醜男
醜態
醜女
醜怪
醜悪
醜聞
醜婦
醜穢
醜草