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遜
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ゆづ
ふりがな文庫
“
遜
(
ゆづ
)” の例文
大島敏夫
(
おおしまとしを
)
これは小学時代の友だちなり。僕も小学時代には頭の大いなる少年なりしも、大島の頭の大いなるには一歩も二歩も
遜
(
ゆづ
)
りしを記憶す。
学校友だち
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
人は往々彼女を以て婦人の力のよく男子に
遜
(
ゆづ
)
らざるの例とすれども、静かに思へ、人の信念の力や実にかくの如し。
閑天地
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
宮も
嘗
(
かつ
)
て己に対して、かの娘に
遜
(
ゆづ
)
るまじき誠を
抱
(
いだ
)
かざるにしもあらざりき。彼にして
若
(
も
)
し
金剛石
(
ダイアモンド
)
の光を見ざりしならば、また吾をも刑余に慕ひて、その誠を
全
(
まつた
)
うしたらんや。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
明日
(
あす
)
の祭は
特
(
こと
)
に尊きものゝ如く思はれぬ。我喜は兒童の喜に
遜
(
ゆづ
)
らざりき。横街といふ横街には「コンフエツチイ」の
丸
(
たま
)
賣る
浮鋪
(
とこみせ
)
簷
(
のき
)
を列べて、その卓の上には美しき
貨物
(
しろもの
)
を盛り上げたり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
哲学の盛んだつた
摩伽陀国
(
まかだこく
)
の王子はクリストよりも奇蹟を行はなかつた。それはクリストの罪よりも
寧
(
むし
)
ろユダヤの罪である。彼はロオマの詩人たちにも
遜
(
ゆづ
)
らない第一流のジヤアナリストだつた。
続西方の人
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
そのわざとらしさは彼にも
遜
(
ゆづ
)
らじとばかり、満枝は笑ひ
囃
(
はや
)
せり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
かう云ふ画趣を表現することは蕪村さへ数歩を
遜
(
ゆづ
)
らなければならぬ。
芭蕉雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
遜
常用漢字
中学
部首:⾡
14画
“遜”を含む語句
謙遜
遜色
傲岸不遜
不遜
御謙遜
傲慢不遜
陸遜
抑遜
謙遜家
遜譲
遜志斎集
馬里遜
遜志斎
遜位
遜下
軽躁不遜
豪慢不遜
謙遜者
謙遜心
索遜
...